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一般財団法人 ブランド・マネージャー認定協会 > スペシャルインタビュー >新谷 順子氏 Vol.1

ブランディングにおける<サブリーダー>の価値 – 前編

新谷 順子氏 Vol.1 ヨリタ歯科クリニック スマイルクリエータ―・感動クリエーター

聞き手:一般財団法人 ブランド・マネージャー認定協会 代表理事 岩本俊幸

【新谷 順子氏のプロフィール】

ヨリタ歯科クリニック スマイルクリエーター・感動クリエーター

2004年、ヨリタ歯科クリニック入社。受付「スマイルクリエーター」助手、

「健康プロモーター」、医院ブランディング「感動クリエーター」、

人事採用、新人教育、イベント企画、新規医院事業などの業務を手掛け、メンバーと共に仕組みを構築。

現在も現場で働きながら、いかにスタッフと経営者が生き生きと輝くワクワク楽しい職場づくりができるかを追及、実践し続ける。

その成功例、失敗例すべてを包み隠さず、全国での講演にて発表。

「スタッフが主役になれる医院づくり」、

「チームワーク作り」、

「医院ブランディング」

などについて、歯科業界向けに講演するほか、企業向けには大手から中小企業まで、

「ワクワク楽しい職場づくり」

「サブリーダー論」

など講演を行う。

一般財団法人ブランド・マネージャー認定協会2級資格取得者

ヨリタ歯科クリニックとの出会い

聞き手

本日はお忙しいところ、ありがとうございます。まず、新谷さんがヨリタ歯科クリニックにお勤めになった経緯を伺えますか?


新谷

私が最初に勤めた歯科医院は、ごく一般的な歯科医院でした。一般的な歯科医院は、とにかく患者様をたくさん診ないと経営ができません。仕方ないといえば仕方ないのですが、結果として患者様の想いを十分に拾ってあげられないジレンマがありました。そこで、もっと患者様への想いを大切にしている医院はないだろうかとネットで検索して、見つけたのがヨリタ歯科クリニックでした。まず見学させてもらったのですが、そのときの親切な応対やスタッフと患者様の話している姿、診療台での笑顔の会話などが印象的で、転職を決めました。



聞き手

現在の新谷さんは『感動クリエイター』というお立場ですが、そういう立場に立たれるまでのプロセスはどのようなものでしたか?


新谷

最初は受付をしながら助手のアシスタントをしていて、その後、グループの新しい医院の立ち上げに加わるようになりました。また、もともとヨリタ歯科クリニックにはパートで働く『感動クリエイター』の方がいて、ポスター作りやホームページの更新をしていました。けれど私が提案したイメージやニュアンスが、医療従事者でなければ伝わらない部分がありまして、それなら自分でできるようになればダイレクトに表現できると考えて、パソコンのソフトを勉強して扱えるようになりました。今でも受付として現場で働いていますから、いわば『何でも屋さん』ですね。


聞き手

もともと『感動クリエイター』という名前があったのですか?


新谷

はい。『スマイルクリエイター』と『健康プロモーター』というのもありました。それぞれ一般の歯科医院でいうところの、『受付』と『助手』です。


聞き手

ディズニーランドのように、肩書きも社員のモチベーション向上に大切だと考えていらっしゃったのですね。


新谷

そのとおりです。ただ受付業務をするのではなく、笑顔を患者様に提供するという意味で、院長が名付けました。


ヨリタ歯科クリニックの強み

聞き手

ヨリタ歯科クリニックでは『予防歯科』というコンセプトを打ち出していますが、当初から考えていらっしゃったのですか?


新谷

12年ほど前に、ガラリと方針を変えています。『歯科医院は歯を削る場所ではなく、歯を守る場所である』ということ、そして『予防により歯の健康意識を高め、患者様の生活の質を上げる手伝いをする』というものです。


聞き手

そもそもの立ち位置を変えたということですね。


新谷

そうです。現在は患者様が1日180人ほど来られる中で、3分の1は予防の方です。『カムカムフェスタ』という予防歯科のための子どもたちの集まりのイベントには、100名以上の方に参加いただいています。本当に一歩ずつ、実践の積み重ねでした。


聞き手

ポイントとなったのは、どういったことでしょう。


新谷

歯科医院のリニューアルはお金をかければどこでも同じようにできるので、差がつくのは『人』だと思います。人がブランドになる、というようなイメージです。


聞き手

予防歯科が成功したことで、真似されることはありませんか?


新谷

いいえ。むしろ院長は同じような考えの歯科医院がたくさんできればいいということで、積極的に当院のノウハウを歯科業界で披露しています。


聞き手

それでもうまく行くところと、うまく行かないところがあるという、その分かれ目はなんでしょうか?


新谷

他の医院や会社で成功していることを、そのまま取り入れて成功することはないと思います。その医院に勤める人の状態とか、チームの温度を計りつつ、どう進めていくか。そのさじ加減ひとつで学びの成果は変わってくるということですね。



ヨリタ歯科クリニックにおける『理念』の浸透

聞き手

ヨリタ歯科クリニックでは、理念的なものをきちんと言語化されて、さらにそれを浸透させるプロセスを大切にしておられます。これは新谷さんが勤め始めたころからあったのでしょうか?


新谷

はい。すでに『クレド』、『理念』、『目指す文化・風土』など、明文化されたものがありました。


聞き手

それらを浸透させる上で、工夫されていることはなんですか?


新谷

歯科医院としてのスキル部分だけでなく、理念を始めとした人間性の部分もバランスよく教育していく新人研修を本格的に始めたのは6年前です。研修ではクレドの穴埋め試験などもあり、このころ勤め始めた人たちには、この『理念』が強烈に浸透しています。他にも「診療時間後に患者様が『歯が痛い』と言って来られた場合、あなたはどうしますか」とか、「医院の住所と電話番号を書きなさい」といったテストもあります。また、毎朝の朝礼でクレドを1項目ずつ読み、それについて各自がコメントしていくということをしています。


聞き手

なるほど。クレドの浸透は、そういった研修や試験、日々のミーティングで地道に行っているということですね。それ以外にはなにかありますか?


新谷

新しく入った人はロゴマークのできた経緯や、さまざまな取り組みの歴史やエピソードを知りません。そこでそういったものをまとめた『ドリーム通信』というものを使って、毎週のミーティングのときにお話をしています。このドリーム通信にはクリニックができた経緯や、これまでの出来事のなど、いわばヨリタ歯科クリニックの歴史が詰まっています。



聞き手

それを共有することで、新人の方も自分の勤める場所の成り立ちを理解し、自分の場所として認識していくのかもしれませんね。ひたむきにコツコツと、そういった努力をされているのは素晴らしいことだと感じました。


後篇へ続く

※掲載の記事は2016年12月時点の内容です。
掲載内容が変更となっている場合がございますので、ご了承ください。