一般財団法人 ブランド・マネージャー認定協会 > ブランディング事例 >株式会社Raymaka(広島県)
廃棄される布を価値あるモノに蘇らせる!「ZANPUP/ザンプアップ」のブランディング
2023年度ブランディング事例コンテスト SDGs審査員特別賞受賞 受賞
「ZANPUP」は、Raymakaが立ち上げた、廃棄される「残反・残布」を活用した共創プラットフォームブランドです。近年、過剰製造の問題や日本の製造業の衰退など様々な課題を抱えているアパレル業界。そうした状況を前に、業界へ恩返ししたいという思いから、廃棄されている生地を活用した「ZANPUP」を着想。残反・残布の買い取りや製品の企画・製造、市場流通までを行うチームを編成し、ブランド・マネージャー認定協会のメソッドを活用しながらブランディングに取り組みました。
まずPEST分析を行い、「旅行の回復」「インバウンド需要の急回復」「円安」「『モッタイナイ』の価値の向上」などのキーワードを発見。ペルソナは「45歳クリエイターでこだわりを持つ人」とし、日本の文化を大事にしていること、ファッションにそれを取り入れていることなど具体的なストーリーも構築しました。ブランド・アイデンティティは、「モッタイナイ」という感情が潜在的なクリエイティビティを掻き立て、新しい布の価値を創造すると考え、「モッタイナイが夢中にする、未来創布」と決定。
第一弾製品として、広島県福山市の金襴メーカーの残反と牛革を使用した3WAYバックパック「KINRAN」を販売。多数の柄が表現できる残反のメリットを活かし、自分好みのテキスタイルを選べるように17種類を展開しました。 製品は自社ECサイトやショールームのほか、百貨店、小売店で販売。2023年9月には「東京インターナショナル・ギフトショー」でお披露目し、想定するペルソナから多くの反応を獲得。
また、公益財団法人ひろしまベンチャー育成基金から「ひろしまベンチャーエコ特別賞」に選出されるなど評価され、話題を集めました。こうした取り組みが高く評価され、2023年度のブランディング事例コンテストではSDGs審査員特別賞を受賞しました。