一般財団法人 ブランド・マネージャー認定協会 > ブランディング事例 >株式会社マルシゲ(大阪府)
人柄が生み出す唯一無二のストーリーを武器にして、大阪土産NO.1ブランドに。お菓子のまるしげ「TEMAHIMAN」開発物語。
2023年度ブランディング事例コンテスト 優秀賞 受賞
「TEMAHIMAN」は、関西のお菓子の小売店「まるしげ」と菓子製造業の「日進堂製菓」が作り上げたお菓子ブランドです。お菓子業界では従来、流通が決めた販売価格を受けてメーカーが原価計算して工場へ発注し、決められた原価の枠内で職人がお菓子を製造するという商流がありました。そうした状況に葛藤していた「まるしげ」専務の山田氏は、日進堂製菓の副社長の木谷氏へ、お土産売り場で販売するためのお菓子の製造を依頼。完成したアーモンドバーを軸にブランディングに取り組みました。
ブランディングでは、まずPEST分析や3C分析に着手し、4人のペルソナを作成。次に店頭調査、競合商品の検討を経てポジショニングマップを作成し、そこから「職人の自分史上、最高傑作」というブランド・アイデンティティを決めました。ブランド要素では、商品名を「手間暇かけた職人たちの物語」という思いを込めて「TEMAHIMAN」とし、木谷氏をモチーフにしたキャラクターを中央に掲載したデザインのパッケージを製作。刺激の設計では、ウェブサイトを制作したほか、クラウドファンディングやPR TIMESを活用したプレスリリースでPR。多くのウェブメディアやインフルエンサー、著名人に紹介されたほか、関西圏のテレビ・ラジオ番組での紹介にもつながりました。さらに、以前は付き合いのなかったバイヤーからの問い合わせが増加。山田氏の熱心なプレゼンもファンを生み、阪急百貨店での催事出店も実現しました。
これらのブランディングにより、同商品の販売数は初月1万2000個、売り上げは1300万円を記録。半年で5万個の販売、5500万円の売り上げを達成しました。こうした取り組みが高く評価され、2023年度のブランディング事例コンテストでは優秀賞を受賞しました。