一般財団法人 ブランド・マネージャー認定協会 > ブランディング事例 > 株式会社Re:fa(大阪府)
下町から世界へ羽ばたくSDGsブランディング
2019年度ブランディング事例コンテスト 大賞・中小企業庁長官賞受賞。
大阪の西成にある株式会社Re:fa(リーファ)は、椅子の張替え・製作を行う中小企業です。
ブランディングによって社会性と経済性を両立させた事例として、事例コンテストでも高く評価されました。ビジネスの成長段階とその時点での課題に応じて、ブランディングの領域を拡張し、5年間で3段階のブランディングを行なっていました。
■第1段階:強いブランドの構築と新サービス開発で、売上増を達成
・リーファの仕事の価値を評価してくれる顧客・市場機会を発見する。
・顧客視点に立ったサービスを作り、売れ続ける仕組みにする。
・椅子の張り替えは、持続可能な資源循環社会を実現するための仕事であると、社員にプライドを持ってもらう。
・社員が心を合わせて、共に未来を志向する会社になる。
■第2段階:働き方改革、技能継承の仕組化等で「ブランドを体現する人・ブランド価値の中核を成す技術力」を強化
・残業が当たり前の「町工場」環境から脱出する。
・高齢の職人から若手職人へ技術継承の仕組み化。
・シングルマザーを心から支え、輝ける職場を目指す。
(大阪市西成区は全世帯の3分の1が生活保護受給者。リーファは、家事や育児の負担を一人で背負いながら生計を立てるシングルマザーを応援したいと考えた。)
・地域の子どもたちにモノづくりの楽しさと一生懸命働く大人の姿を伝える。(働かない大人を目にすることが多い西成区の小中高生に対して、働くことや仕事の楽しさを伝えたい。)
■第3段階:SDGsの達成を経営戦略に取り込んでブランド価値を再定義、世界観として表現
・企業価値の棚卸しと価値の集大成
・広く社会に企業価値を伝える
同社の取り組みは、外務省の“JAPANSDGs Action Platform”でも紹介されています。
顧客のビジネスの成長段階とその課題に応じてブランディングの領域も拡張し、かつ社会性を獲得して経済合理性と両立させている点、新サービス開発や売上増、残業時間削減と技能継承の仕組化などの働き方改革をも達成した点などが高く評価され、2019年度の大賞に選ばれました。