一般財団法人 ブランド・マネージャー認定協会 > ブランディング事例 > 長野県小谷村の宿 リゾートインヤマイチ
家族経営の小さな宿“体験型宿泊”で村全体を活性化
2019年度ブランディング事例コンテスト 地方創生審査員特別賞受賞。
スキー客を相手にした宿泊業のほとんどは、当然ながら一年の中で集客できる期間が冬の時期に限られています。さらにスキー自体がレジャーとして低迷気味の近年、わざわざ長野の田舎に滑りに来るスキー客に依存した経営は、年々右肩下がりになっていました。
そんな中で、オーナーが二世代で農業も営んでいることに着目し、農業体験を『非日常』とした『体験型宿泊』を商品化。つまり、本人たちが『あたりまえ』と捉えていた一年の農作業を『非日常の体験』として、スキー客に依存しない直接的な魅力を生み出しました。また、そこで採れる自家製野菜を宿泊の中で提供することで、宿としての魅力も『雪山の近くで泊まること』以外に再構築することに成功しました。さらに、スマホ依存という現代の新たな課題に着目し、『デジタルデトックス』という脱スマホの滞在も打ち出し、より小谷村でしか体感できない自然の中での過ごし方を積極的に提案しています。
今までの経営は常連客のみに依存しており、消極的で、そもそも広告宣伝費という概念すらありませんでした。しかし、リブランディング後にその常連客から「こんなに素敵なのだから、もっと発信するべき」という声も後押しし、今ではwebからの集客が活発に行われるようになりました。ホームページはリブランディング後、一年間で10万以上のPVを獲得。休眠客の再訪も実現させました。