一般財団法人 ブランド・マネージャー認定協会 > ブランディング事例 > 南三陸ねぎ応援プロジェクト(宮城県)
「みなさんで育む“不屈のねぎ”」を全国ブランドに!
2018年度ブランディング事例コンテスト 大賞受賞。
東日本大震災の後、南三陸町では地域の雇用創出のために、塩害にも強い「ねぎ」が栽培されるようになりました。その後、南三陸町と気仙沼市で栽培されるねぎが、「南三陸ねぎ」と呼ぶれるようになります。
震災の風化も進み、東北への関心も低下していく中、復興農地という少ない面積での生産であった「南三陸ねぎ」は、地域ですら認知が低い状態でした。
ブランド・マネージャーの八幡清信さんは、南三陸町での農業ボランティアに参加しながら、ねぎ農家さんとの交流を深め、「南三陸ねぎをブランド化したい!」という農家さんからの熱い想いに応えて協力することとなります。
その後、当協会の2級資格を取得し、自社のコーポレートブランディングで実践。続いて取得した1級資格を手に、いよいよ「南三陸ねぎ」のブランディングに着手しました。
顕在化していた“生産量が少ない”“品質(味)がよい”というポイントに着目するのではなく、埋もれていた「農家さんの不屈の復興ストーリー」に独自性を見出し、「不屈のねぎ」というキーワードが生まれました。多くのボランティアの方に支えられている現状からも「共創ブランド」としての魅力も加わり、「みなさんで育てる“不屈のねぎ”」として情報発信し始めます。
ブログやSNSを活用して不屈のストーリーを拡散し、共感の輪が広がりサポーターが誕生。その中には泊まり込みで農業ボランティアに訪れたり、自発的に観光に訪れるなど、地元とファンを巻き込む活動が活発化していきます。
それと共に地元企業や飲食店との商談も生まれ始め、コラボ企画や限定メニューの共同開発、公式キャラクターの誕生など広がりを見せています。
これらの活動がマスメディアでも多く取り上げられ、「動画で応募!地方創生大賞」でもPR動画が優秀賞を受賞するなど、地域ブランドにおける、ファン構築の成果を生み出しています。
ブランド要素の開発からプロモーションまでを一貫して行っている点、地方創生の視点で社会的意義の高い活動である点、デジタルを活用して巻き込み型のファンづくりで成功した点などが審査員から高い評価を得て、2018年度の大賞に選ばれました。