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ベトナムと岡山の架け橋 ~日本一ベトナム人が幸せに暮らせる岡山を目指す「IPUカルチャー」
2024年度BRAND MANAGEMENT AWARD SDGs審査員特別賞 受賞
2022年は「IPUジビエ」、2023年は「IPUエシカルアスリート」として3年連続ファイナリストとして挑戦した2024年のテーマは、「IPUカルチャー」。これは、「ベトナムと岡山の架け橋になり、日本で一番ベトナム人が幸せに暮らせる岡山をつくる」をパーパスに取り組んだブランディング事例です。
まず、2030年のブランドビジョンを「ベトナムと岡山空港の直行便を開通させる」と決定。市場機会は「食と体験を通じた異文化交流」とし、バックキャストから「無意識の偏見をなくし、外国人が働きやすい環境を作り、幸せに暮らせる岡山を目指す」という3段階のSDGsドミノによる計画を立てました。
フェーズ1のペルソナは、ベトナム人を育成し、留学生と交流を持ちたいと考えている「製造業経営者の山田さん」に設定。ブランド・アイデンティティは「環太平洋エリアに住む人々の心に花を咲かせる」とし、ネーミングは「IPU Culture」に。ロゴマークでは、環太平洋エリアの国の国花をモチーフに多様性と一体感を表現。ブランドカラーは「自由、独立、博愛」を意味するターコイズブルーを選び、タグラインは「ベトナムと岡山の架け橋」としました。
ブランド体験では、授業を通じて異文化交流イベントを実施。一般的なベトナム料理を日本人向けにアレンジして提供することからスタートし、昨年からはオープンキャンパスに参加する高校生向けにベトナムスイーツ「チェー」を提供するなど、学外浸透にも取り組みました。
さらに、地域の方々向けに防災をテーマにした交流会「IPUフェスタ」も開催しました。 学内のビジネスプランコンテストがきっかけでキッチンカーが導入されることになったことからフェーズ2に移行し、BtoBtoEのビジネスプランに挑戦。
食べやすい「岡山パクチー」の生産者アーチファーム様をコラボレーターとし、ペルソナが経営する会社に最も近い株式会社TANIGAWA様にご協力いただき、テストマーケティングを実施しました。
フォーを提供した60人のうち36人の方にアンケートに答えていただき、ベトナム人はもちろん、日本人からも喜びの声がいただけ、次につながる活動になりました。
テレビや新聞にも報道され、学生さんの非認知能力の育成の見える化にもつながりました。
今後は、ほかの国への横展開で、人々の心に花を咲かせ、日本で一番外国人が幸せに暮らせる岡山に挑戦していきます。