一般財団法人 ブランド・マネージャー認定協会 > ブランディング事例 >株式会社アクトワン(高知県)
『寄り添う介護』からの脱却を目指して 地域の未来を創造する介護事業のブランディング
2024年度BRAND MANAGEMENT AWARD 地域創生審査員特別賞 受賞
「地域の未来を創造する介護事業のブランディング」は、高知県四万十町の介護事業者がブランディングによって中山間地域の少子高齢化による課題に挑んだ事例です。人口減少と高齢化が加速している高知県の中山間地域に拠点を置く介護事業者のアクトワンでは、住民の高齢化により、介護を受ける住民が増加。また、若年層が都市部へ流出することにより、介護に携わる人材の確保が困難であるという問題があり、これらの課題解決に向けブランディングに取り組みました。
ブランディングでは介護施設の利用者らにヒアリングし、解決策の方向性を「高齢者が通いたくなる価値創造をすること」「介護に対する負のイメージの払拭」「企業理念の認知拡大」と定めました。また、取り組みを進めるにあたって「ブランディングを通じて社員の相互理解を深めること」「共感できる共通言語を生み出すこと」「取引先や利用者家族様からの評価を高めること」というゴールを設定し、全社員で取り組むことにこだわりました。
ブランディングは3つのフェーズで実施。フェーズ1では、ワークショップを行い全社員で取り組むための意識醸成を目指し、4事業部ごとのブランド・アイデンティティを作成。フェーズ2ではホームページ、ロゴ、パンフレットのリニューアルを決め、フェーズ3でブランド・ステートメントの作成やホームページ、ロゴを完成させました。また、4事業部ごとのブランド・アイデンティティから共通点を導き出して統合し、ブランド・アイデンティティを「自分を変える 未来が変わる」と決定しました。
こうした取り組みにより、従業員の相互理解の機会が増加したほか、ホームページを見た転職希望者が増加。地域事業者や行政からの仕事の依頼も増えるなどの成果を生みました。