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スポーツ×SDGs ~ラグビーを通じて地域を元気にするIPUエシカルアスリート~
2023年度ブランディング事例コンテスト SDGs審査員特別賞 受賞
「ラグビーを通じて地域を元気にするIPUエシカルアスリート」は、岡山市の環太平洋大学(IPU)経済経営学部現代経営学科の取り組みです。「教育とスポーツの融合」を教育理念とする同大学では、アスリートの持つパワーがポジティブな絆づくりに直結すると考え、「品位」「情熱」「結束」「尊重」「規律」という5つのコアバリューを持つラグビーに着目。「ラグビーを通じて岡山を元気にする」をパーパスとし、ブランディングに取り組みました。
第1段階の「学内浸透」では、親の影響でラグビーを始めた県外出身の学生をペルソナにスポーツ×SDGs ~ラグビーを通じて地域を元気にするIPUエシカルアスリート~ を設定し、第2段階の「学外浸透」では学園ドラマ「スクール・ウォーズ」世代の父親をペルソナに設定。ブランド・アイデンティティを「人と環境にやさしいアスリート集団」と決め、IPUの体育会系の13チームをピクトグラムで表現したロゴも作成しました。
「学内浸透」では具体的な施策として、ラグビーの楽しさを味覚で伝えようと、イノシシを使ったジビエバーガーに「人から奪いたくなるほどおいしい」という意味を込めて「ジャッカルバーガー」、岡山のソウルフード「えびめし」味のポテトに、「放したくないほどおいしすぎる」という意味を込めて「ノットリリースザポテト」と、ラグビーの技に絡めたネーミングの商品を考案。ペルソナとなる学生を集めた試食会や飲食店経営者を招聘した調理実習を行う授業も実施し、ブランドの社会的価値として男子の調理体験によるジェンダー平等や地元の野生鳥獣対策だけではなく、岡山市の関係人口の増加なども狙いとしました。また、害獣として捕獲し食肉加工後のイノシシの皮を活用したコースターも作成。オープンキャンパスでは、ポスター発表に加えて端材を用いた堆肥づくりも企画し、ジビエバーガーを通じたサーキュラーエコノミーにも挑戦しました。
他学部の取組や体育会の活躍に加えて、これまでのブランディングも一助となり、大学のイメージランキングでは上位にランクインしたほか、様々なメディアにも取り上げられるなど認知度が向上。こうした取り組みが高く評価され、2023年度のブランディング事例コンテストではSDGs審査員特別賞を受賞しました。