一般財団法人 ブランド・マネージャー認定協会 > ブランディング事例 > 宮崎県新富町 新富ライチ
1粒1,000円!国産ライチで持続可能なまちづくりに貢献
2019年度ブランディング事例コンテスト 農商工連携審査員特別賞受賞。
新富町のライチ生産者・森哲也さんが就農した30歳の時に、農業を営んでいた父親がライチの苗を導入。温暖化の影響でマンゴーが北海道でも作られる状況に危機感を覚え、次なる果物を求めていてライチにたどりついた父親は、10品種ほど入れた中から5年かけてチャカパットに絞り込みました。それを受けた哲也さんは、さらに10年をかけてハウス栽培で生産性と品質を上げる方法を磨いていきました。
しかしながら、利益は7年間ほぼゼロ。市場に認知されていないため価格が上がらず、あるはずの販路も自分では開拓できないため、栽培を継続することも危ぶまれていました。国内に流通しているライチは99%が主に中国産の冷凍品。国産の生ライチはわずか1%しかありません。その希少性も伝わらないまま、生産現場は疲弊していました。
ブランディングは、このライチが「売れ続ける仕組み」を作り、持続可能な地域経済を創ることが目的でした。「産地間競争を生んでしまう市場出荷だけに頼るのではなく、希少価値を生かした町の特産品にしたい」という森哲也さんの思いを受け、“大きくてジューシーな国産ライチ”というブランドイメージを確立し、顧客を創造。売れ続ける仕組みを作り、持続可能な地域経済を創出することを目指しました。