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地方競馬全国協会様 研修導入事例
地方競馬14主催者の担当者と協会職員に向けたブランディング研修
実施時期:2016年9月~11月
プロフィール
研修導入ご担当者様:矢口輝明様(企画部企画課長)
地方競馬全国協会は、競馬法に基づく特殊法人として昭和37年8月1日に設立され、平成20年1月1日からは競馬法の改正により、地方競馬主催者の共通の利益となる事業等を実施する公的な地方共同法人として、地方公共団体によって主催される地方競馬の公正かつ円滑な実施の推進を図るとともに、馬の改良増殖その他畜産の振興に資することを目的とする。
馬主・競走馬の登録、調教師・騎手等の養成、免許の授与など地方競馬全体を管理・統括する業務を中心に行っている。また、競走馬や関係者の表彰イベント「NARグランプリ」を実施している。
導入のきっかけ
地方競馬としてのブランド・イメージの構築
JRAとの相互発売の開始や積極的な情報提供により、ネットを中心として売上げは伸びてきましたが、新規ファンの獲得が引き続き大きな課題となっていました。また、競馬活性化計画中間検証報告書において、「競馬に対する一般的なイメージとして、ギャンブル依存症と関連付けて否定的な意識を持つ方々もおり、お客様の新規参入の心理的な壁となる」「地方競馬としてのブランド・イメージが十分構築されていない」等の課題が指摘されたところであったため、まずは、ブランディングについての基礎的な知識や構築に向けた手法を学び、地方競馬ブランドの構築に向けた検討をするため、地方競馬14主催者の担当者と地方競馬全国協会の職員でこの講座を受講しました。
導入の成果
多様性を尊重した刺激的な研修
最初は、この講座で何をすれば良いのか?と不安げな顔をする参加者が多かったのですが、平手講師の対話型手法によって、最後まで飽きることなく研修を受けることができました。特に朝一番の“ワイガヤ”などは、眠気も覚め、「さぁ、今日も一日やるぞ!」という気分になりました。また、各参加メンバーにニックネームをつけることによって、年齢や立場の障壁を取り除き、同じ立ち位置で意見を交換することが出来ました。また、人には多様性があるので、①ほめる、②聴く、③待つ、④受け止める、⑤楽しむという5つのコンセプトは非常に有効なものとなりました。
積極的な発言で相互理解と信頼感を得られた
日常の業務中の会話からも今まで口にしたことがなかった「ワイガヤ」とか「ブランド再生、再認」といった用語を発するようになりました。何かにつけてこの講座で学んだことを実践に結び付けていくような空気ができました。また、普段はお互いの考え方や業務について、意見することに遠慮がちなところもありましたが、時間が経つにつれ、お互いの考え方や業務に対して前向きな意見を言えるような環境になってきたようです。また、日頃接したことのない遠方の地方競馬主催者の皆様とも、約2か月間、接することでお互いの理解や信頼感を得られたように感じました。
今後に向けて
地方競馬の認知度向上と価値向上に取り組みたい
まずは、地方競馬の経営理念の明確化及びその浸透を図る必要があり、その経営理念は、地方競馬ブランドの構築に必須なだけでなく、地方競馬主催者の連携・協調をさらに進展させるためにも有意義なものと考えております。経営理念の明確化を図った上で、地方競馬のブランド・アイデンティティを確定させていき、お客様に浸透させるための必要なブランド要素を作成し、地方競馬の認知度の向上や存在価値についての理解醸成に向けた取組みを充実させる必要があると認識したところです。この講座を通じて、私どもの進むべき方向性にヒントを与えてくれた(財)ブランド・マネージャー認定協会関係者の皆様方には心より感謝しております。ありがとうございました。
担当トレーナーの声
平手 敦
今回の研修ではブランド構築の知識もさることながら、『実働』のための下地作りにより重点を置きました。日本全国で開催されている地方競馬には様々な立場で多くの方が関わってみえ、ブランド・マネージャーには周囲の人を巻き込み、各々の力を活用してブランドを発展させていく『力』が必要です。研修を通して自分たちの本質的な特徴や想い、在りたい姿をワークを通して明確にし、周囲に伝播する『パワー』へと昇華されたと感じます。今後益々社会に必要とされ、喜ばれるブランドとして発展されることを心より応援しております。