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ファンコミュニティ
ヤッホーブルーイング 井手氏のブランド論 第2部
ファンコミュニティ
ヤッホーブルーイング
ブランド戦略
2008年頃から熱狂的なファンが増え始めたヤッホーブルーイングでしたが、当初は「なぜファンが製品を支持してくれるのか」を社内で十分に理解できていませんでした。そこで、田中教授の協力を得てファンへのインタビューを実施し、ファンが同社に求める「価値」を深く探求しました。
その結果、ファンは「理想像の実現」「癒し」「自己革新」「世界観への共感」「仲間づくり」という5つのベネフィット(便益)を求めていることが明らかになりました。これらのベネフィットは、6年後の再調査でも変わらないことが分かり、同社の「ブランド」の不変的な強みとして認識されています。
この発見を機に、ヤッホーブルーイングはファンイベントの開催を本格化させました。ハーレーダビッドソンのファンが熱狂的なイベントを通じて「ブランド」との絆を深めているという知見を参考に、2010年に初のファンイベントを東京で開催。このイベントは大成功を収め、ファンとの絆を強化することが会社の生きる道だと確信しました。その後、イベントは5000人規模にまで成長し、現在はオンラインイベントで継続されています。
さらに、ヤッホーブルーイングはCRM(顧客関係管理)に特化したチームを立ち上げ、アンケートを通じてファンの熱狂度や推奨度をデータ化。どのようなコンテンツがファン満足度を高めるかを分析することで、顧客に合わせた効果的な施策を展開し、「ブランド」との絆をさらに強化し続けています。
この事例は、「ブランド」が顧客のベネフィットを深く理解し、それを満たす体験を提供することで、熱狂的な「ファンコミュニティ」を形成し、持続的な「企業価値」を創造できることを示しています。単なる製品の提供に留まらない、顧客との深い「関係構築」が、現代の「ブランド戦略」においていかに重要であるかを証明する好例と言えるでしょう。
スピーカー井手 直行 氏
株式会社ヤッホーブルーイング
代表取締役社長
