ブランド・マネージャー認定協会 パンフレット
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● 株式会社コムデザインラボ 代表取締役 高木 純● 有限会社TTDESIGN 取締役副社長 坪田 有希子27 一般財団法人ブランド・マネージャー認定協会 1級資格者一般財団法人ブランド・マネージャー認定協会 トレーナーBRANDING AWARD2022年度 地方創生審査員特別賞1クリック・1トリップ小旅行ナビゲート『#まつもトコトコ』2022年度 農商工連携審査員特別賞今回の「信州松本エリアの観光プロモーション事業のブランディング」は、長野県松本市を中心に8つの市村で構成される行政団体「松本広域連合」が取り組んだブランディングです。信州松本エリアは観光資源に乏しく、魅力が点在しているという課題があり、行政がブランディングを行ううえでも「3年任期の壁」によって取り組みが継続しづらいというハードルがありました。この課題を踏まえ、まずは3C分析で同エリアの魅力を「思い立ったら気軽に行ける、程よい日本の田舎」と定め、ブランド・アイデンティティを「1クリック・1トリップ小旅行ナビゲート」と決定。核となるプラットフォームとして、直感的なクリックで旅をナビゲートしてくれるサイト「#まつもトコトコ」を制作し、8つの市村をつないだキャ和歌山の蔵元「九重雜賀」で日本酒のBtoC販路の開拓を検討していましたが、市場にはすでにブランド力のある蔵元が多く存在しており、かつ日本酒市場が縮小傾向にありました。日本酒と赤酢を同じ敷地で醸しているという強みを生かし、酒粕から作られる赤酢のブランディングに着手。一般消費者への認知が低かった赤酢のブランド力を強化することで、企業全体の認知と売り上げアップを目指しました。ブランド構築では、社長をはじめ経営陣と事業部の各担当がプロジェクトメンバーとなり、じっくり時間をかけてステートメントを作成しました。3C分析を行い、市場機会を「雑賀の赤酢を取り入れた食卓で、人生を豊かにしたい」とし、ペルソナに届けたンペーン企画も実施しました。また、コロナ禍で観光業界が厳しい状況を迎えると、「人の魅力」にフォーカスした地域プロモーションに方向転換するなど、状況に応じた取り組みも実施。包括的な地域の魅力を伝えるプロジェクトに成長させました。い価値を明文化。「上質な素材・丁寧な製法を守り、100年後も使い続けられる商品で人生を豊かにしたい」というブランド・アイデンティティを作り、タグラインは「まっとうな酢、まっとうな酒、時をこえる。」と決めました。ロゴマークやホームページ、ECサイトも刷新し、新商品開発にも着手。「赤酢といえば九重雜賀」というイメージ構築のため、雑賀吟醸赤酢をベースにした「すし酢」を発売しました。『赤酢』がある食卓で人生を豊かに!和歌山の蔵元が販路開拓に挑戦

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